食品と薬の相性
 
毎日テレビや雑誌で、食べ物の健康に関する情報が溢れるほど流れています。。。

 

健康のために朝はフレッシュジュース!

 

晩には納豆とカラダによいと言われる食べ物を積極的にとっているケースが少なくありません。

 

食べ物の栄養成分には、確かにカラダの機能を高める働きがありますが、薬を飲んでいる時等は逆効果になることもあることをしっていなくてはいけません。

 

いろいろと相性がありますが、最低限の相性は把握しておく必要があります。

 

 
野菜・果物、ジュース類
グレープフルーツジュースと一部の高血圧薬や一部の抗生物質は、グレープフルーツの成分で分解されたり、吸収されにくくなるなどの影響などあります。他に、バナナやパイナップルは抗結核薬に影響を与えることがあります。
 
また、血液を固まりにくくする薬であるワーファリンは、納豆やビタミンKが含まれる玉ねぎ・ブロッコリー・ほうれん草を少し多めに一緒に摂ると、ワーファリンの効果を弱めてしまうことがあります。しかし、これらの野菜に火を通した場合は、薬に影響はありません。


 
高たんぱく質の食事(肉などの多い食事)
食事に含まれるたんぱく質(アミノ酸)が、薬の吸収に影響を与えることがあります。一部の高血圧や痛風の薬と肉などを一緒にすると、吸収が高まり、薬の効果が強く出てしまいます。反対に、パーキンソン病や一部の抗生物質は、吸収が抑制されてしまいます。


 
脂肪の多い食事(てんぷら、とんかつ、豚の角煮など)
薬によっては、水に溶けやすい、油に溶けやすいなどの特性があります。脂肪の多い食事のときに水に溶けやすい薬を飲むと、脂肪分が多いため溶けにくくなり、その結果吸収されにくくなります。逆に油に溶けやすい薬は、吸収されすぎてしまいます。


一部の抗生物質や喘息の薬が脂肪の多い食事での影響を受けますが、皆さんに一番身近なのはビタミンAやD。この二つは油に溶けやすいので、脂肪の多い食事で吸収が促進されます。


 
魚類
イソニアジドという結核の薬を飲んでいるときに、一部の魚で影響を受けることがあります。例えば、赤身の魚・マグロ・いわし・カツオ・カジキ・サンマ等は、ヒスタミンやそれに関係する物質が含まれています。


イソニアジドは、ヒスタミンの代謝(肝臓で変化を受けて体外に出て行くこと)を阻害しますので、体内でヒスタミンが増えてしまう場合があります。その場合、顔が赤くなったり、頭痛や発熱、気持ち悪くなったりする症状がでることがあります。


アルコール類
アルコールによって、薬の作用が強く現れる薬(うつ病の薬、血圧の薬など)、アルコールの作用を強めてしまう薬(うつ病の薬など)があります。また、一般的にアルコールは薬の代謝に関係する肝臓にも悪影響を与えてしまいます。



 
タバコ
タバコの煙に含まれる様々な成分、薬の効果を弱めたり、代謝を早めてしまうことがあります。また、タバコに含まれるニコチンが胃酸の分泌を活発にするため、特に胃薬は充分な効果が得られない場合があります。


 
カフェイン飲料(お茶・紅茶・コーヒーなど)
お茶は、貧血の薬(鉄分が入っている薬)と一緒に飲むと、お茶に含まれるタンニンの影響で薬が吸収されにくくなることがあります。また、カフェインの影響は血液が固まるのを防ぐ薬(ワルファリン)や、痛風の薬・一部の喘息の薬などの効果を弱めることがあります。
また、逆に一部の抗生物質や一部の胃薬では、カフェインの効果を高めてしまうことがあります。


 
取り上げたものは、食べ飲み合わせに注意する代表的な例です。他にも、細かい相互作用がありますので、特に偏って摂っている食べ物などがある場合は、医師や薬剤師に相談して下さい。
 
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